2020年03月19日

購入記録(2020.03.19)

岡田鯱彦 薫大将と匂の宮 創元推理文庫 ¥1,100
加藤実秋 渋谷スクランブルデイズ 集英社文庫 ¥770

『薫大将と匂宮』は『源氏物語』を題材としたミステリィ。
平安時代を舞台とした王朝もの作品としても読めそうです。
巻末には作者の随筆が載せられているのも楽しい。
『渋谷スクランブルデイズ』は〈インディゴの夜〉の前日譚。
大好きなシリーズなので期待しています。
長篇で読み応えもありそうです
いつもの面々が登場してくれると嬉しいです。

〈2020年書籍購入覚書〉 計25冊
posted by 森山樹 at 22:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 購入記録

ジェームス・ロリンズ『チンギスの陵墓(下)』

〈2020年読書感想16冊目〉
ジェームス・ロリンズ『チンギスの陵墓(下)』


割と衝撃的な展開が繰り広げられる〈シグマフォース〉の第8作目です。
事態の解決は相変わらず御都合主義的なことは否めず。
流星が夜空を駆ける結末は美しさも感じましたけれども。
アッティラとチンギスハンの謎が聖トマスに帰結するのは素敵でありました。
付会ながらも楽しませてくれたので十分に満足しています。
一方で科学的な要素が最終的に神秘主義に帰結することには辟易してしまいます。
流石に此処まで読み続ければ慣れたとも言えなくはないのですが。
それより何より人間関係に大きな動きがあったことに驚きました。
奇妙な三角関係がこのような形で終止符が打たれるとは思ってもみなかった。
初期作からシリーズを彩ったふたりの退場は感慨深いものがあります。
何と言うか,寂しくなってしまいますね。
残されたふたりの関係に影を落とすことにもなるのかもしれません。
コワルスキが去ったふたりに捧げた言葉が心に残りました。
一方でダンカンとジェイダは予想通りにくっつきました。
共に個性的な能力の持ち主だけに今後の登場も期待出来そうな気がします。
ギルド亡き後の敵役は今後は毎回変わることになるのかしら。
今作ではモンゴルの有力者と北朝鮮の科学者がシグマフォースと対峙しました。
但し,どちらも底の浅さを感じさせてしまうのが難点であります。
特にバトゥハンとその一党は存在感をあまり感じませんでした。
モンゴル人の少女ハイドゥは割と魅力的だったのですけれどね。
セイチャンと母グァン・インの関係は今後も描かれることになりそう。
特にグァン・インはマカオの裏の支配者としての立ち位置に期待出来そうです。
有り得たかもしれないもうひとつの結末が印象的な作品でありました。

(竹書房文庫 2015年)
posted by 森山樹 at 06:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想

2020年03月16日

購入記録(2020.03.16)

ジェームス・ロリンズ イヴの迷宮(上) 竹書房文庫 ¥825
ジェームス・ロリンズ イヴの迷宮(下) 竹書房文庫 ¥825

一時期停滞していましたが再び読み始めた〈シグマフォース〉の第10作目です。
『ウバールの悪魔』を含めると11作目になりますけれども。
題名からすると前巻に引き続き進化論や人類の発祥が扱われるのかしら。
旧約聖書の内容にも関わってきそうな予感もありますね。
科学と歴史,ふたつの側面からの意外性のある物語を望みたいものです。
いろいろ不満もありますが,それでもなお大好きなシリーズであります。

〈2020年書籍購入覚書〉 計23冊
posted by 森山樹 at 20:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 購入記録

2020年03月15日

ジェームス・ロリンズ『チンギスの陵墓(上)』

〈2020年読書感想15冊目〉
ジェームス・ロリンズ『チンギスの陵墓(上)』〈シグマフォース〉


ギルドの戦いを終えたシグマフォースの新たな戦いが描かれる第8作目です。
前作で明かされたセイチャンの素性にも大きな焦点が当てられています。
今作の題材は科学面ではダークエネルギーということになるのかな。
彗星に近付いた軍事衛星が遺した写真は大変に魅力的です。
その写真には廃墟と化した四日後のアメリカ東海岸が映されていたのですから。
同じく四日後の地球の滅びを記した古い頭蓋骨との関係も楽しみ。
歴史的側面ではチンギスハンやアッティラに纏わる謎が提示されます。
相変わらず,付会な部分は多いのですが,心惹かれるのも確かではあります。
ヴィゴーやレイチェルと言った馴染みの人物の再登場も嬉しい。
現段階ではモンクとレイチェルが上記の謎を追う形となります。
今作から登場の天文物理学者ジェイダ・ショウは割と好みな女性ですね。
また,シグマフォースにも新たにダンカン・レンが加わります。
ダンカンは指先に磁石を埋め込むことで磁力を感じ操る人物です。
この能力が早速様々な面で活かされるのは楽しい。
一方でグレイ・ピアースはセイチャンと共に彼女の母を捜索しています。
その過程でセイチャンが北朝鮮に拉致される等の動きの速さが面白い。
セイチャンの母が香港の裏社会の大物というのは些か出来過ぎでありましょう。
前作で明かされた実父の正体も併せてセイチャンの出自は意外性がありました。
問題は事件の解決篇となるであろう下巻の展開です。
チンギスハンの遺産を狙うモンゴルの有力者の存在が非常に不穏です。
また,北朝鮮の科学者パク・ファンもこのままでは終わらない筈。
数日後に迫る地球の滅亡の真相とその打開策も含めて目が離せません。
尤も,過度な期待は禁物であると言うことも承知はしています。

(竹書房文庫 2015年)
posted by 森山樹 at 12:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想

2020年03月14日

宮澤伊織『裏世界ピクニック』

〈2020年読書感想14冊目〉
宮澤伊織『裏世界ピクニック』


都市伝説を題材とした女の子怪異探検小説の第1作目です。
扱われる都市伝説が“くねくね”や“きさらぎ駅”といった現代のものというのは特徴的。
寧ろその性質上ネットロアを題材にしているというべきなのかもしれません。
第2作目以降でどのような題材が扱われるかを楽しみにしたいものです。
構成としては4篇からなる連作短篇集の体裁を採っています。
基本的にはそれぞれに独立しているので,展開が早くて読み易い。
軽快で機知に富んだ文章そのものも魅力的であります。
このあたりは語り手である空魚の個性に因るかもしれません。
主人公はその空魚と鳥子のふたりの女の子。
彼女たちの裏世界と呼ばれる異世界での探検の日々が描かれます。
裏世界は怪異が跋扈する危険な世界ですが,それも含めてかなり魅力的です。
この世界の存在する意味は未だ不明なのですが,いつか明かされるのでしょうか。
また,この世界に偶然足を踏み入れる人が結構多いのも面白い。
「ステーション・フェブラリー」では在日米軍の一部隊までもが巻き込まれています。
そして,救いのない結末に終わる結果となることもしばしばであります。
このあたりはいつかどこかで更なる後日談が描かれるのかもしれません。
いずれにせよ,主人公ふたりも世界観も非常に魅力に溢れているのは嬉しい。
女の子同士の友情の物語としても十分に堪能することが出来ます。
個人的にはふたり以上に彼女たちを支援する小桜さんが好きなのですけれども。
収録作品では「くねくねハンティング」が一番面白かった。
冒頭に置かれたこの作品で『裏世界ピクニック』に嵌まった気がします。
ちょっと困った変な性格だけど鳥子は無茶苦茶に格好いいですしね。
裏世界で消息を絶った冴月さんの謎はまだ残されたまま。
空魚と鳥子のふたりの裏世界探検をまだまだ楽しみたいと思います。

(ハヤカワ文庫JA 2017年)
タグ:宮澤伊織
posted by 森山樹 at 11:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想