2019年08月07日

神坂一『スレイヤーズ(6)ヴェゼンディの闇』

〈2019年読書感想41冊目〉
神坂一『スレイヤーズ(6)ヴェゼンディの闇』


何故か表紙がゼルガディスとデュクリスの〈スレイヤーズ〉第6巻です。
今巻では過去に対峙した難敵が復活するという展開が熱い。
それも魔族セイグラムに暗殺者ズーマと決着がつかなかった相手なのが楽しいです。
更には彼らが意外な形で手を組むというのが素晴らしいというかなんというか。
セイグラムに付き従う魔族デュクルドとグドゥザも個性が立っていました。
それぞれにゼルガディスとアメリアと激戦を繰り広げてくれます。
また,いつの間にか姿を消したラルタークの不気味な存在感も悪くない。
最初に登場したときには全くの脇役だったので意外性がありました。
ゼロスも正式に仲間でもなく味方でもない旅の連れとして参戦。
此処から第一部の終局へと向けての物語が加速度的に面白くなります。
ゼロスの正体は予定調和というべきものでありましょう。
ガウリイやアメリアはともかくゼルガディスは気付いても良さそうですけれどね。
リナに対するのは使命か好意か興味か現段階では微妙なところ。
但し,リナ一行に割と振り回されている感があるのが楽しいです。
それもまた演技である可能性が捨てきれないのも彼の怖さではありますが。
終盤でのズーマとセイグラムとの戦いは熱くて大好き。
そして,今回も例によって力押しでは勝てていないというのが素敵です。
リナの機転もあったとは言え,決め手がズーマの人間としての心というのが良い。
何と言うか,人間とは不思議な存在でありますね。
此処まで読んでいると意外にリナが竜破斬を多用していないことに気付きます。
このあたりはちょっと認識が変わりますね。
次なるはゼロスが誘う異界黙示録の所在地ディルス王国へ。
初期から所在は示唆されていた場所だけに漸くという感じは否めません。
魔族の戦いに巻き込まれたリナ一行の新たな戦いを期待したいと思います。

(富士見ファンタジア文庫 2008年)

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posted by 森山樹 at 05:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想