2019年05月12日

五代ゆう『グイン・サーガ(144)流浪の皇女』

〈2019年読書感想20冊目〉
五代ゆう『グイン・サーガ(144)流浪の皇女』


表紙のシルヴィアがあまりにも可愛すぎる〈グイン・サーガ〉の第144巻です。
まあ,あんまり流浪している感はなかったりもするのですけれども。
相変わらずの群像劇なので,情景把握に混乱するのはいつものこと。
それでもなお物語が少しずつ進行しているように思えるのは嬉しいです。
特にヤガ方面での出来事は一応の終結に近付いているといっていいのでしょう。
カン・レンゼイモンロンが滅びたことで竜王の支配下からは解放されたのかな。
超越大師ヤロールやミロク教徒は今後如何なる道を進むのでしょうか。
ヤモイ・シンやソラ・ウィン,アニルッダの役割も大きくなりそうな気がします。
ドリアン王子をイシュタールから攫ったアストリアスたちも気がかり。
イシュトヴァーンへの反抗勢力としては弱さを感じます。
他の陣営との連携を図るということになるのかな。
アムネリスへの想いを冷静に見つめるアストリアスが印象的でした。
嫌いな人物ではないだけに,何処かで救いがあって欲しいもの。
最近はイシュトヴァーン自体が登場していないだけに方向性が掴めません。
そのイシュトヴァーンの子のスーティは相変わらず珍道中の最中。
すっかり面白お爺さんとなってしまったグラチウスがなんとも。
人間化したウーラとの組み合わせが面白いです。
ディモスの不審な行動が不穏なワルスタットには遂にグインが登場。
リギアやアウロラも加わって,ワルスタット解放の戦いが楽しみ。
尤も,グインが負ける要素が皆無ではありますけれども。
ラカント伯はそろそろ退場となりそうな気配があります。
表題ともなっている流浪の皇女シルヴィアはクリスタルへ。
未だに名前が出ない「あのお方」の掌中に収まったようです。
対グイン戦の切り札として扱われることになるのでありましょう。
ユリウスとパリスの動きもなかなか興味深いものがあります。
そして,レムスに囁き掛けるデビ・フェリシアの姿が印象的。
彼女の言を受けてのレムスの決断を期待したいと思います。
まだまだ,彼の出番はこれからでありましょうから。
久しぶりに描写されたクリスタルの荒廃した状況が酷い。
恐らく近いうちにクリスタルに主要人物が結集することになるでしょう。
如何なる動きがあるのか注目したいところです。

(ハヤカワ文庫JA 2018年)

タグ:五代ゆう
posted by 森山樹 at 19:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想
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