2019年09月15日

神坂一『スレイヤーズ(13)降魔への道標』

〈2019年読書感想57冊目〉
神坂一『スレイヤーズ(13)降魔への道標』


表紙の金髪エルフのメンフィスが可愛い〈スレイヤーズ〉第13巻です。
個人的には『クリムゾンの妄執』と並ぶえぐい展開に感じる巻でもあります。
悲劇性は次の『セレンティアの憎悪』の方が圧倒的かもしれないけれど。
前巻に引き続きガイリア・シティが舞台というのが予想外でした。
というわけで,前巻で重要な役割を担ったジェイドも再登場,と言っていいのかどうか。
マイアスの存在は或る意味で救いではありましたが。
次巻以降でのルークの変容への萌芽が此処に始まっている感があります。
今巻において対峙するは五人の腹心のひとり覇王グラウシェラー。
冥王フィブリゾや魔竜王ガーヴを超える圧倒的な強さがたまりません。
そのふたりとは異なり完全に滅ぼすことは出来なかったので再登場がありうるのかな。
相変わらず,リナの裏技めいたというか反則くさい戦法が大変好き。
ミルガズィアとメンフィスの異種族コンビも大いに目立っています。
特にメンフィスはその可憐さとは裏腹の偏食と毒舌ぶりがよろしい。
“白蛇”のナーガに影響を受けている点は流石にどうかと思うけれどね。
第一部で重要な役割を担った魔獣ザナッファーの意外な形での再登場も良かった。
このあたりは第16巻あたりでも活かされる伏線となっているのが素敵です。
そして,ミルガズィアはすっかりお茶目なギャグドラゴンとなってしまいました。
こういういじり方は或る意味で〈スレイヤーズ〉の特徴とも言えますね。
一連の事件の黒幕だった覇王グラウシェラーはこれで一応退場となりました。
ルークとミリーナ,ミルガズィアとメンフィスともここでお別れとなります。
第二部も残すは二冊のみ。
此処からどのような結末を辿ることになるのか楽しみにしたいと思います。
流石にこのあたりの展開は覚えているのですけれどね。

(富士見ファンタジア文庫 2008年)

タグ:神坂一
posted by 森山樹 at 08:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書感想
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